梅花の茶園
HP(梅花の園にてティータイム)の更新日記や、BL・JUNE作品・ライトノベルズ等の感想や日々の徒然を思いつくまま書いております。
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『君知るや運命の恋』 あすま理彩
君知るや運命の恋あすま理彩 / 如月弘鷹
白泉社 花丸文庫
533円 (ISBN4-592-87447-1)

【あらすじ】
 昭和初期、貴族と平民が厳然と別れていた時代。奈津は名門・樋之口侯爵家に生まれながら、家では母の身分ゆえに異母兄に虐げられ、外では貴族階級の一員と白眼視を受ける幸薄い日々を送っていた。そんな奈津の心の拠り所は、級友・日高への淡い恋。だが、日高は樋之口家と対立する新興実業家の跡取りだった…。せつなく胸を焦がす純情恋愛ロマン!

【感想】
オススメ!
 外では地位をかざし裕福な生活をする華族の一員として白い目で見られるが、その実は家では使用人と同じ仕事と食事で、更には女中達からも陰口を言われ蔑ろにされる生活の奈津。
 全ては異母兄である憲和の指示によるのだが、来客がある時には下働き等はさせない為に外からは慈悲深い兄であると思われている、が実体は全く逆であった。だが、誰も真実は知らず…。
 そんな二面性を持つ憲和は、仕事の面でも卑劣な方法を厭わず、商売で対立していた日高家の長男を攫い座敷牢に閉じこめ、犯人がわからない様に薬品を使い盲目にし、対立する仕事から手を引くよう圧力をかけて!
 級友である日高が異母兄によって監禁されている事を知った奈津は世話をしたいと憲和に申し出、献身的に世話をするうちに日高の態度も打ち解けたものになってゆくが、このまま牢にいたら日高が憲和にどんな仕打ちを受けるか解らないと、日高が歩ける様になったのを確認した奈津は日高を逃す。目の見えない日高は自分の世話をしているのが奈津とは知らず一緒に逃げようと言うが、嬉しく思いつつも自分の正体を知れば…そう思い日高の前から姿を消す。
 事件後、程なく日高は英国に留学していき…。更にそれから五年後、再び再会した二人だが、日高は五年前に自分を看病してくれた青年を捜し続けていて――。

 あすま理彩さんの作品は初めてでは無いんですが、少し印象が変わりました。良い方向で。
 正直、この時代の作品ってどうしても戦争に突き進む直前と言う事で未来を想像してしまって、ハッピーエンドでも何処か悲しくなってしまうんですが、今作に関して言えばそんな事も忘れてしまう位、作品に引き込まれてしまいました。
 奈津の辛い生い立ち故の諦め慣れた性格。
 日高の華族に対する嫌悪感。
 彼らの間に芽生える想いと、真実のすれ違いが切なくて、その切なさが読み応えになっていたと思います。
 とにかく虐げられる奈津が健気でまるでシンデレラの様な生活なのに、どんなに辛くても外ではそんな素振りを感じさせない凛とした気丈さが、ホロリと来ました。憲和がとにかく嫌な男だったので、素直に憎めたのもよかったのかもですが、最後に幸せになれた奈津が見れて嬉しくなりました。このお話、もう少し幸薄かった奈津の幸せな場面が見たい…続編読みたいなぁ。
 作品の雰囲気とキャラと如月弘鷹さんのイラストもすごくマッチしていたと思います。

評価【★★★★★☆☆】
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