梅花の茶園
HP(梅花の園にてティータイム)の更新日記や、BL・JUNE作品・ライトノベルズ等の感想や日々の徒然を思いつくまま書いております。
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『不道徳な闇』 松田美優
不道徳な闇松田美優 / 実相寺紫子
大洋図書 SHYノベルズ
860円 (ISBN4-8130-1140-3)
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【あらすじ】
「…俺、いくら寂しくてもあんただけには縋らない」
 ある放課後、高校生の椎名巡は駅のトイレで数学教師の笹川に身体を奪われた。
 普段は薄汚れた白衣と教師の仮面で世間を欺いている笹川だが、その実、欲しいものを手に入れるためならどんなことも厭わない男だ。
 愛情に餓え、プライドの高さゆえに弱みをさらけだせない椎名を、笹川は甘い言葉と快楽の技を駆使して追い詰めていく。
 情欲に縛られる椎名。激しい独占欲を持つ笹川。深く、背徳的な恋の闇に落ちていくふたりだが…。

【感想】
 椎名巡は何時からか二歳年下の弟からは見下され、母親は食事や洗濯などの家事をしてくれず、家族の中で自分だけが輪の外で無視されて居るという疎外感を強く感じていた。そう言った家族の対応に反発した時期もあったが、一向に狭まらない考えに次第に期待することを諦めるようになっていった…。
 しかし、母から得られない温もりを求めるように、金銭と引き換えに年上の女性と躰の関係を持つようになった椎名がある日、駅で不良にカツアゲに合っている所を助けたのは男は、椎名の通う高校の数学教師の笹川だった…学校では汚れた白衣姿でくたびれた風情の笹川だが、普段着の彼からは凶暴な匂いが漂ってきて、そのまま駅のトイレで躰を奪われた椎名だが――。

 前作『自己破壊願望』で強烈な印象を焼き付けられた松田美優さんの新刊と言うことで…何というか、相変わらず悪い意味ではない『痛さ』がある作品でした。
 椎名の孤立は、ある意味彼のプライドの高さが邪魔をしてしまっていた所もあったと思いつつ、でも彼の性格からそういったプライドを抜きには出来ない人物なんだ…と言う説得力があり、そんな彼が家族の事、学校の事などの周りの状況を少しづつ諦観と共に受け止めていく様子は、なんだか切なくなりつつもそうするしかないんだ…と納得する部分もあり…。
 一方、そんな椎名の相手の笹川の人となりや彼の思いがイマイチ掴みきれず…最初から椎名に執着を見せてるけども、椎名のどういった辺りがそこまで笹川に執着せしめるのか…そこの部分が少し私には読み解けきれなかった感が残ってしまいました。
 そういった部分や終わり方から彼等のその後に明るさが見えてこない所で、読後感が良い訳でなかったですが、不思議と悪くもなく…これが松田さんらしいといえばそうなのかも…(苦笑)。
 雰囲気と言うか、設定は前作と似通っていましたが(言葉空くなく何処か影のある年上の男性と、高校生代の少年との関係、少年は親に恵まれずと言った辺り)十分に読ませる内容だったと思います。

(追記)
 笹川の思いは大洋図書のHP「b's-garden」に『俺の手で、その罪深さを量る』というショートストーリーが掲載されていました…『自己破壊願望』の時も思いましたがコレは本に載せて欲しい内容なんですが。

評価【★★★★☆☆☆】
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