梅花の茶園
HP(梅花の園にてティータイム)の更新日記や、BL・JUNE作品・ライトノベルズ等の感想や日々の徒然を思いつくまま書いております。
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2007年4月まとめエントリー
 今月は、前半はそれなりにコンスタントに更新できたのですが、後半にどうもテンションが落ちてしまいました。
 今回初めて気が付きましたが、私は気分が塞ぎ込むと何故か高月まつりさんの作品タイプを読む傾向にあるようです(笑)
 あの、何もかもをかっ飛ばした作品で脳をリラックスさせるのか…。暗い気分の時に、シリアスな作品を読んだら更にブルーになる危険があるけど、破天荒に明るい作品ならその心配もないので…こんな読み方するのは私だけですかね?

BL小説
5★:かなりいい!
『桜 姫』 水壬楓子
『白の彼方へ』 真崎ひかる

4★:楽しめて読めました。
『真昼の月4』 いおかいつき
『プリーズ・ミスター・ポリスマン!EX2 溺れる、太陽。』 竹内照菜
『ルナティック・ゲーム 桜姫2』 水壬楓子
『紅蓮の華』 あすま理彩
『秋霖高校第二寮1』 月村奎
『秋霖高校第二寮2』 月村奎
『恋のお作法、お教えします』 佐伯まお
『Stepbrother』 榎田尤利
『熱情の契約』 真瀬もと
『大公は彼を奪う』 橘かおる

3★可なく不可もなく。
『その手に慣れるまで』 結城一美
『この手の先に…』 火崎勇
『秘密のゴミ箱で恋をして』 高月まつり

2★うーん、いまいち。
『純潔の愛人』 水月真兎
『小高い丘のラブ&ピース』 高月まつり


BL漫画
6★絶対オススメ! 
『その唇に夜の露』 深井結己

4★:楽しめて読めました。
『マザーファッカーズ●底辺BL作家の日常●』 藤生


ライトノベルズ
『ミミズクと夜の王』 紅玉いづき
『恋のドレスと硝子のドールハウス』 青木佑子
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『大公は彼を奪う』 橘かおる
大公は彼を奪う橘かおる / 亜樹良のりかず
プランタン出版 プリズム文庫
552円 (ISBN4-8296-2350-0)
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【あらすじ】
 敵国の大公・セルゲイに口説かれる帝国大使の三条。一度だけ、囚われた部下のため取引として彼に抱かれたが、その後はしたたかに求愛をかわしていた。しかし、独占欲を露わにしたセルゲイに攫われ、脅迫されてしまう。
 「何も考えなくていい。私の腕の中で艶やかに啼いてみせろ」再奥に受け入れた熱に溺れ、愛しげに触れてくる手に追いつめられる――。
 互いの職務を思い封じた恋慕が掻き立てられて懊悩するが、自分を庇ってセルゲイが撃たれて…!?
 有能な男達の、色香漂う駆け引き。

【感想】
 日本との関係が緊張しはじめた大国シレジアへ新たな大使として赴任した三条鷹司の任務は、シレジアが何をしようとしているのかを探り出し、できればそれを阻止し、万が一の時のためにシレジアの国情を探り弱点を見つけだし、更にはシレジア内部に食い込み、あわよくば不可侵条約を結ぶ事だった。
 外務省内でもっとも切れ者と言われた三条にとってもさすがに最後の件は虹を掴むような事であったが、そんな重要な任務を担った三条だったが、何故か初対面の時からシレジア皇帝の従兄弟にして外務大臣の要職も担うクラウス・フョードル・セルゲイ大公に口説かれて…。
 難なくあしらってきた三条だったが、部下の冷泉院顕彦少佐がシレジア皇帝に囚われてしまうと言う事件が起こり、部下を救う為に一度だけセルゲイに身を任せるが…一度だけと思っていたが、三条の心は何時しかセルゲイに惹かれていて――。


 時代設定は大正時代頃の日本とシレジアと言う似非ロシアを舞台にしたお話でしたが…三条とセルゲイ共に壮年男性の恋の駆け引きと言うのは読んでいて楽しかったです。
 全体的にセルゲイが振り回されているのかな…と思いきや、三条も十分に振り回されていたのもまた面白く。
 ただ、ロシアの位置をシレジアと言う架空の国にしただけの設定だったのが少し気になりました…時代背景も緊迫していく時代だし…ロシア帝国は滅亡しちゃったのだけどシレジアはどうなるの?とか、シレジアは架空の国で大丈夫でも、日本は…とか変な所に思いが行ってしまい…どうせなら総てを似非近世にしちゃった方がスッパリ別物として楽しめたかも…と思ったり。
 あと、最後の締めが少し中途半端な感じが少しして…結局その後の二人の関係、また三条の帰国話とかはどうなるんだろ?…と、疑問が残ったまま終わったのが少し残念でした。
 この作品シリーズ物とのことで、他作品も順番が逆になってしまいましたがこれから読みたいと思います。
 因みに今回、私が読んでいて気になったキャラは三条の部下で友人の都筑さん、阿吽の呼吸で三条をフォローする姿が格好良かったです…彼のお話とかそのうち書かれないかなぁ。

評価【★★★★☆☆☆】
『白の彼方へ』 真崎ひかる
白の彼方へ真崎ひかる / 高峰顕
二見書房 シャレード文庫
600円 (ISBN978-4-576-07059-9)
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【あらすじ】
 朝陽さんが待っててくれるなら、どんなところからでも絶対に帰ってくる
 北アルプスで山荘の管理人を務める朝陽の前に、死んだ恋人そっくりな、新人山岳警備員の塩見が現れる。……せっかく長い月日が記憶を薄めてくれていたのに。
 やっと、いないことに慣れてきたのに。平穏な生活を望む朝陽の前に突如現れた、無視できない存在。心をかき乱され苛立ちを覚える朝陽だったが、一目ぼれしたとひたむきに想いを寄せてくる塩見に次第に惹かれていく。
 愛する人を再びなくすことの怖さから、朝陽は塩見を拒み続けるのだが――。
 書き下ろしはベテラン山岳警備隊員の浅田とツンデレ美人医師・間宮の『青の果てまで』&カップル四人のその後を描いた『山小屋の怪』♪

【感想】
オススメ!
『白の彼方へ』
 伊澤朝陽は夏の半年間、北アルプスの山中にある山荘・真砂壮を管理人として一人で切り盛りするようになって三年…登山で訪れる客以外にはめったに人も来ない山小屋での生活は、人との関係で患わされる事もなく…静かな生活に満足していた朝陽だったが、今年から山岳警備員に加わった新人の塩見岳を見ると平静ではいられない…。何故なら彼は、朝陽の大学時代の恋人で、北アルプスに登ったまま帰ってこなかった人にあまりにも似ていて…。
 もう、大切な人を失う苦しみ誰も心に入れないと決め、岳に対してできるだけそっけない態度を取ろうとする朝陽に対して、一目惚れしたと足繁く山荘に訪れる岳に何時しか惹かれていく気持ちが膨らんでいき――。


 山男って言葉には何故かトキメキを感じます。馬鹿重い荷物を背負い、ひたすらに頂に向かって黙々と歩いていく背中にストイックな色気を感じたり…更にそんな山男達が集う山小屋は、真っ暗な山の中にある微かな暖かさや灯台の様な灯りをイメージします。
 そんな山はしかし一歩道を踏み外せば、生命の危険と隣り合わせの場所で…今作は、その生命の危機を救う山岳救助という仕事に取り組む様子などは読んでいてドキドキしました。
 私としては、山岳警備員と山小屋の管理人と言う設定は大変美味しく、楽しく読ませて頂きました。世捨て人の様に下界とは隔離された場所で、仙人のような暮らしをしていた朝陽と、そんな彼にせっせとプレゼントを運んで愛を囁いた岳とのその後がとっても気になります。
『青の果てまで』
 間宮拓未は、強固に勧められた上司の娘との縁談を断った代償として、立山センターの診療所に派遣されてきた医師だ。辺鄙な場所に飛ばされてきた間宮だったが、恋人の裏切りの直後の傷心を癒すには静かな場所の方がいい…そう思っていた。しかし、そんな間宮に何くれとちょっかいをかけてくるのが、同じセンター内にある室堂警備派出所に勤務する山岳警備隊員の浅田崇文だった。
 初対面から苦手なタイプと思い、できる限り避けようとする間宮の思いとは裏腹に、気づけはスルリと懐に入り込んでいる浅田の存在を次第に意識し始めていて――。

 
 『白の彼方へ』では脇役として大きな存在を占めていた浅田と、素直になれない性格の医者とのお話。
 間宮の属性は確かにツンデレ…自分に素直になれず、過去の出来事から新しい恋に臆病になってる所などは、かなり朝陽と似ているタイプに思いましたが、朝陽の相手が真面目一徹タイプの年下の岳に対して、間宮は年上の包容力を兼ね備えた浅田と言う対比があり、別のカップルとして楽しめました。
 『白の彼方へ』と途中から同じ時系列で進むお話が読み応えがあり、前作と同じく山岳救助の現場でのハラハラ感も味わえてよかったです。
 ただ、間宮は3ヶ月の任期で派遣されてきたと言う事で、今シーズンが終わったら、二人の関係はどうなるんでしょうか…遠距離かな…とそんな事が頭をよぎり…是非ともこの作品の続きが読みたくなりました。

評価【★★★★★☆☆】
『熱情の契約』 真瀬もと
熱情の契約真瀬もと / 笹生コーイチ
新書館 Dear+文庫
560円 (ISBN978-4-403-52157-7)
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【あらすじ】
 肌を焦がすのは、絶対零度の恋の炎。
 この憎しみを癒せない。されどこの愛しさは殺せない――。
 ロンドンを舞台に元主従の二人が繰り広げる、究極の執着愛!!(帯より)
 総てを彼の王(ロドニー)に奪われた。
 純潔も、子供らしい夢も、家族と過ごす少年期も、密やかな恋心さえも――。
 そして月日は流れ、今や氷の鎧を傷ついた心にまとい、退廃の日々を送るクリス。一方、クリスの許を去った後、貧しい労働者階級から英国有数の事業主までへと成り上がったロドニー。
 その二人が十年ぶりにロンドンで再会を果たした。そこで彼らはある取り引きをすることとなり…。
 愛と憎しみのアンビバレンツ!!

【感想】
  クリストファー・アシュトンは五年ぶりに訪れたロンドンで、忘れられない人物と思いがけず再会することになった…。彼、ロドニー・ダンダスは労働者階級出身でありながら、小さな飛行機部品会社から1929年に始まる世界恐慌に飲まれる事無く事業を拡大させ、今では29歳の若さで軍事産業で頭角を現す事業家として知られている…。だが、クリスの知るロドニーはそんな成功した紳士ではなく…10年前、13歳だったクリスが病気療養のために訪れたアシュトン家の領主館で働く下男として働いていた男だった。
 主人と使用人と言う関係でありながら、ロドニーはクリスに対しては「王」として君臨し、またクリスはそんなロドニーに自分にはないものを感じ、それは憧憬から愛情に変わってゆき…ロドニーはそんな純真なクリスを翻弄し、その幼い心と体を無理矢理に自らの物とし…そして捨てた…。
 ロドニーが去った後、クリスの元に家族は偏見と蔑み、そして歪んだ矯正がなされ、同性愛という禁忌、階級という枷、宗教という軛で縛り付けられた彼の心は氷つき。18歳の時に逃れるようにパリに行き自堕落な生活をしていたが、未だにクリスの心の傷は癒されてはいなくて…10年振りに再会したロドニーを前にして、クリスの心はかつての愛の記憶と、そしてそれと同時に憎しみの炎が駆け抜けるが――。


 ロドニーは酷い男だ…と言うのが第一印象でした。何しろ13歳の少年に手を出して、結果的に捨ててって…と言う事をしてる訳ですから。正直この最初の時のクリスの年齢については引っ掛かる所もありましたが、盲目的に相手を思う年齢としては妥当なのか…とか、時代的にもアリなのか…などと思ったり、また少年期の話が回想という形だったので何とか受け入れられました。
 前半はクリス視点、後半はロドニー視点で物語りが進むので、最初はクリスに大いに同情しつつ、ロドニーを罵りながら読み、後半はロドニーの弁解混じりの告白を読み、まぁ反省してるなら…ねぇ…。と何となく納得してしまう感じの作品でした。
 最後にクリスが幸せになってくれたのでチャラになりますが、ロドニーってば本気で人で無しだと思ったのは私だけですかね。
 真瀬もとさんの作品では同じDear+文庫から出されている19世紀が舞台の「スィート・リベンジ」が大好きなんですが、今作はその作品より後の20世紀初頭と言う事で、飛行機などが出てきました…が、私は20世紀よりも19世紀の方が何となく好きなので、少し残念だったりしました。(でもロドニーの事業家としての成功は20世紀だからこそなのかなぁ)

評価【★★★★☆☆☆】
『秘密のゴミ箱で恋をして』 高月まつり
秘密のゴミ箱で恋をして高月まつり / 汞りょう
プランタン出版 プラチナ文庫
552円 (ISBN978-4-8296-2362-6)
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【あらすじ】
 整理整頓ラブの悠人は最高のハウスキーパー。だが、甘い容姿とは裏腹な正直で辛辣な物言いのため契約破棄されまくり。絶体絶命のラストチャンス、おそろしいほど男前の依頼主、秋原修一郎にときめきながらも、契約を勝ち取るべくある決意をする!「ご奉仕しますっ!」オーラ全開で修一郎のゴージャスマンションに向かうが、あり得ない汚部屋ぶりに思わず#
 一方、修一郎は毛を逆立てて威嚇する悠人の愛らしさに目が眩み、ぷるぷるの肌を甘咬み♪してしまい、更に!?

【感想】
 28歳の佐藤悠人は、ストレートな物言いしかできない性格と、色素の薄い髪と同じく薄くて少しつり上がり気味の瞳とが人と言うより猫を連想させるようで、猫の悪いイメージ「自分本位で勝手なヤツ」とよく誤解されてきた。
 そんな悠人はその物言い、何度も自分でも治そうと努力してきたが…何時もその口が災いを呼んでしまう。
 天職とも思えるハウスキーパーだが、その優秀な仕事にもかかわらず顧客からチェンジを申し出られる事、9回。遂には雇用主からの次の依頼主の処で一ヶ月もたなければ一般家庭には今後は廻さないと言われてしまって!?
 精一杯の努力を誓う悠人だったが…
 新たな依頼主の秋原修一郎は33歳の若さで数多くの実績を積んできた空間デザイナーだが、その部屋は悠人が今まで経験したこともない程の汚部屋で…しかも修一郎はその「惨劇の部屋」を「計算しつくされた内装」と言いい…!?
 あまりの汚れっぷりにかぶっていた猫を脱ぎ去ってしまった悠人だったが、何とかチェンジはご勘弁と、会って早々に事情をさらけだしてしまった…そんな悠人に修一郎が出した条件は――!?


 修一郎の目にだけ見える悠人の虎耳と虎シッポの描写は激しくツボでした。悠人が可愛いんですよ!
 軽く電波系な修一郎と、思った事をすぐ口に出してしまう悠人のキャラはとても面白かったんですが……所々、説明不足に感じる部分があって(例えばなぜ悠人がオンボロアパートに住んでるのか?とか、アパートの大家はなぜその土地を手放さないのか?など…些細なんですが思わせぶりな割に大した事ナカッタのね…と)…そういう部分が後々までスッキリしなかったです。
 他にも不必要に紹介されているキャラが沢山いて、後々話に絡んでくるのか!?と思ったら全然絡んでこないとか…。
 気になる部分が色々と残ってしまったので、話にストレートに入れなかった部分がありました。
 修一郎と悠人の関係も割となし崩し感が強くて…。うーん、悠人はかなりツボなキャラで好きなんですが、些細な所々が気になったままなので、結果的に少し消化不良気味なまま終わってしまったのが残念。

評価【★★★☆☆☆☆】
『小高い丘のラブ&ピース』 高月まつり
小高い丘のラブ&ピース高月まつり / 滝本キリオ
オークラ出版 アイスノベルズ
857円 (ISBN4-7755-0458-4)
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【あらすじ】
 高原広司(攻め)は、恋人に振られたばかりの高校教師。大学生の東堂友紀宗(攻め)は、両親が病院を経営する大金持ち。穴原統唯(攻め)は、シモネタ好きの超下品な高校生。そして、洋館・キャッスル大河原のオーナー・大河原スミレ(受け)は、ロマンチックな恋愛に憧れる元気でカワイイ男の子。ホモが、それもスミレ以外は攻めばかり集まったから大変!
 広司は友紀宗にカラダを狙われて!?

【感想】
 高校教師の高原広司はある日突然に同棲中の恋人から、新しい恋人が出来たから出ていって欲しいと言われて端整で男らしい顔を歪めながらも、傷心を抱えたまま新居を探す事になり…。
 医学生の東堂友紀宗は、実家の改築に伴い、その間の住居として買い与えられたマンションが引っ越し当日になっても完成してない事が解り…急遽、住居を探す事になり…。
 高校卒業を間近にした穴原統唯は、芸術家の父親のモデルになることに辟易とし、家を出る決意をし、下宿先を探す事になり…。
 そんな彼等が訪れたのは、小高い丘と言うか、岸壁に立つ「キャッスル大河原」…ロマンチックな佇まいのその家のオーナーの大河原スミレは、白皙の美貌に女装が似合う男性で!?
 合った途端に他の三人が同類(ゲイ)であることを見抜いた四人が一つ屋根の下で生活することいになって――。 


 要点がまとまってない感じを受けました。
 取りあえずメインカップルは広司と友紀宗だと思うんですが、そちらはそれなりにくっついてたと思うんですが…説明不足気味な部分がチラホラあり、あんまりスッキリとはしませんでした。
 男らしい顔立ちながら、余計な一言が玉に瑕の広司や、美麗な顔に言葉足らずな物言いで何処かボンヤリした雰囲気の友紀宗と言うキャラや、彼等が違いにタチに拘る様子は面白かっただけに、残念。
 もう一方の、統唯とスミレの関係は中途半端に描かれていた感じで、この二人はもう一つのメインカップルなのか?それとも脇なのか!?と、最後の最後までハッキリせず…結局この二人は最後までまとまりきらずに終わった感じをうけました…それなら統唯とスミレはもっと脇に徹した方がよかったんじゃぁ…と思ってしまったり。
 他にも不必要に登場するキャラが多かったように思えて、変に濃いキャラにしてる割には無意味に登場してるなぁ…話に全然関係ないなぁ…と、伏線が拾い切れてない感が残ってしまいました。
 登場人物達をそれぞれをムリムリに濃いキャラにしようとしたけど失敗した感じです。
 高月さんの濃いキャラは上手くするとブッ飛び具合が愉快で楽しいんですが…今回は弾け具合が足りなかったのかな?…と思いました。

評価【★★☆☆☆☆☆】
『Stepbrother』 榎田尤利
Stepbrother榎田尤利 / 国枝彩香
リブレ出版 ビーボーイノベルズ
850円 (ISBN978-4-86263-147-3)
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【あらすじ】
 春の人事異動で健輔の課に栄転してきたのは、出世頭で端麗な顔だちの新任上司・高橋秋。ところがこれがとんでもなくイヤな野郎だった!
 顔に似合わぬ容赦ない辛口で、健輔たち課員を締め上げる。優秀だが、マイペースな健輔とはことごとくソリが合わず反発し合うが、二人の間にはさらにとんでもない結びができてしまい…!?
 エリートの彼も、スーツを脱げばただの男♪ ファミリアル・スウィート・ラブに社員旅行書き下ろしつき♪

【感想】
 仲村健輔は何をするにも無理せずマイペースが信条、仕事をするにも無理せずにそこそこの成績を上げていればいいと思っていたが、関西支社から栄転してきた新しい上司で弱冠28歳で課長となった高橋秋は「成果の上げられない者は、私の課には必要ない」と言い放ち、今年度の売上高前年比160%と言う果てしない目標を掲げてきて…一気に課内に緊張が走る中、相変わらずマイペースな健輔と高橋とは初回からぶつかり…。
 親と上司は選べぬ…と達観していた健輔だったが、思わぬ所で再会する…何と、妻に先立たれてから長年独り身だった父親の再婚相手として嫁いできた義母の息子として家に現れたのだ。
 秋の住まいが見つかるまでと言う条件で、同居が始まるが一緒に暮らしてみると、会社ではいつも涼しい顔をして部下を叱りつける姿とは一転し、何もしないぐうたらな様子に母が亡くなってから家事をしてきた健輔はイライラして…。
 新しい両親と同い年で上司と部下と言う関係の健輔と秋との、どこかぎこちない四人暮らしが始まって――!?


 「Stepbrother」って、義兄弟って意味だったんですね。ある意味、タイトルまんまの内容でございました。
 何となくイメージとしては大型犬(健輔)と猫(秋)に見えてきたのは私だけか…。キャラとしてはとても好みで、タイトルにもある設定の義兄弟同士と言うのは新鮮で面白かったのですが、話の展開は割とありきたりで…読み終わった感想としては「普通に面白かった」でした。
 私としては、もう少し義兄弟で上司と部下という関係での同居生活の方に重点を置いた話が読みたかったかも…と思ってしまいました。
 リーマン物としても面白かったんですが、私的には『義兄弟』と言う設定が面白そうに感じたので…。

評価【★★★★☆☆☆】
『マザーファッカーズ●底辺BL作家の日常●』 藤生
マザーファッカーズ●底辺BL作家の日常●(藤生
コアマガジン drapコミックス
876円 (ISBN978-4-86252-100-2)
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【あらすじ】
 全国の藤生ファンの皆様、大変お待たせしました!
 BL誌drapにて連載中の「マザーファッカーズ」が7年かけてようやくコミックス化!!
 加筆修正&描き下ろし作品をたっぷり収録した、読んでも読んでも終わらない一冊!

【感想】
 確かに読んでも読んでも終わらない(笑)、私も3時間以上かけて読みました。
 1頁にギッチリ文字が書き込まれてる頁があったり(たまになかったり)で、以外と読む時間がかかりましたが、その分楽しませて貰いました。
 当初、全く買う予定のなかった本ですが、高久尚子さんの同居のアシスタントさんが書かれていると言うので、何となく手にとってました(現金?)。

 この本、BLかと言われると…所々どうなんだろ?と言うか、所々しかどうなんだろ??と言う感じかもしれませんが…コレはコレとして大変楽めました。
 藤生さんの生い立ちとか、交友関係とか、日常のあれこれや高久先生との事等が独特のテンションで書かれていて所々キワドイと思える部分があっても、だんだんと気にならなくなってる…毒されている?(苦笑)と言う感じで大変面白かったです。

 ただ、後半部分はBLとは殆ど関係ない話題に終始してしまってたのが、読み終わってから少し気になりましたが…BL作家とタイトルに付いてる割には…と思ってしまいました。
 次が読めるなら、どれかに焦点を絞った本(例えば、「ペット本」「高久先生との日常徒然本」「BL関連話題本」「ダイエット日記」など)を読んでみたいナァと思ったり。
 こういう作家さんもアリかと思わせる一冊でした。
 
評価【★★★★☆☆☆】
『恋のお作法、お教えします』 佐伯まお
恋のお作法、お教えします佐伯まお / 藤井あや
学研 もえぎ文庫
524円 (ISBN4-05-904026-6)
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【あらすじ】
 下町で中華料理店を営んでいた金竜山家は、豚まんチェーン店の成功で、今をときめく億万長者に! が、田園調布の豪邸に移り住むも、今イチ金持ちの感覚になじめない。そこで父・小吉は、ひとり息子・唯吾のために『教育係』を連れてきた! 現れたのは、元・旧家の御曹司、弥勒院――。
 ばりばりの庶民派・唯吾と、浮世離れした弥勒院の主従ワールドは、恋愛モードも加わって大波乱!!

【感想】
 父親の何気ない思いつきから誕生した豚まんが思いの外ヒットして、貧乏暮らしから一転して億万長者になった金竜山家。団地住まいから一転、田園調布の豪邸に引っ越したのと時を同じくして、これまた父の思いつきで唯吾に上品な行儀作法の家庭教師をつける事になって…寝耳に水の唯吾の前に現れたのは、先日までデパートや商社を経営する資産家の御曹司だが、海外投資に失敗し破産したばかりか父親が失踪し、母と妹を支えるために職探しをしていた高校を卒業したばかりの元御曹司・弥勒院貴郁だった…。
 浮世離れした弥勒院に最初は戸惑っていた唯吾だったが、次第に彼の事が気になりだして――。


 えーと、何となく高月まつりさんとか樹生かなめさんに通じる突っ走りっぷりで…佐伯まおさんの印象が少し変わりました。
 話の方は、途方もないと言うか、有り得ない設定すぎて…楽しめました…どうも私は、あまりに設定が非現実すぎると、コメディとして素直に楽しめるようです。
 ただ、話の展開が少し中途半端なまま終わった感じが残ったので、続きが出るならいいんですが、この1冊で終わりなら、唯吾と弥勒院との関係が中途半端すぎるかなぁ…と言う感じが残りました。

評価【★★★★☆☆☆】
『純潔の愛人』 水月真兎
純潔の愛人水月真兎 / 佐々木久美子
白泉社 花丸文庫
533円 (ISBN4-592-87451-X)
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【あらすじ】
 将来、パイロットになる……。高校1年生の高邑明良には、6歳の頃ある青年とそう誓った思い出があった。だが父の会社が負債を抱え、倒産の危機に陥った。そこへ融資を持ちかけたのが“冷酷非情な業界のキング”と呼ばれる北城総業の専務、北城孝一だ。条件は「明良を愛人として差し出す」こと。明良は決死の思いで愛人となるが、なぜか孝一は指一本たりとも触れてこようとしなかった……!?

【感想】
 6歳の高邑明良は夢が「飛行機の運転手さん」、ある日父の仕事先に一緒に連れて行って貰い、一人で父の仕事が終わるのを待っていた時に空が見たいと屋上に上った明良が出会ったのは屋上で寝ころんで空を見ていた『お兄ちゃん』で…パイロットになる夢を諦めたと言う彼に明良は「大きくなったらパイロットになって、飛行機に乗せてあげる」と約束をして…。
 それから10年、父が病に倒れ、経営する会社も多額の負債を抱えた明良のもとに、「会社を助ける代わりに明良を愛人に」…という思いがけない取り引きを申し出てきたのは、明良より20歳年上で数多くのグループ会社を持つ北城総業の社長の長男で、冷酷非情で《キング》と呼ばれ恐れられている男・北城孝一だった。
 家族や会社の社員の生活の為と自ら、孝一の元へ行くことを了承した明良だが、孝一は明良に手を出そうとはせず、さらに「パイロットになるんだろう」と一度は諦めた高校にも行かせてくれて――。


 話の展開は解りやすいと言うか、何となく先が読め過ぎてしまった感があり…。
 そのせいかどうか、話に厚みが感じられなくなってしまっていた様に思いました。
 あと、作中どうも思わせぶりなキャラが出てくるなぁ…リンク作が出るのかなぁ…と思って読んでいたら、既『「スキャンダラスなプチキャット』と言う本で出ていたんですね…あとがきで解りました。
 各所にリンクのせいか思わせぶりな部分が多々あり、それらが最終的に説明不足に感じたのか…全体的に話の展開が強引にも感じました。

評価【★★☆☆☆☆☆】
『秋霖高校第二寮2』 月村奎
秋霖高校第二寮2月村奎 / 二宮悦巳
新書館 Dear+文庫
560円 (ISBN4-403-52070-7)
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【あらすじ】
 の高校生活は相変わらずだ。寮のおさんどんは押しつけられっぱなしだし、乱暴粗暴横暴で外面だけがいいカリスマ美形高校生作家・波多野からは使われ放題。けれどそんな日常のなか、波多野と仲の良い先輩がなんとなく目障りだったり、クラスの女友達から告白されたことを波多野に相談したくなったり、なんて己で己を疑うようなその感情に聡は気付き……。
 ブランニュー・スクールライフの続きはどうした!?

【感想】
 家族の中でついつい、長女気質で世話をしてしまう生活に嫌気がさして、個室・食事付の寮のある秋霖高校に入学して二ヶ月、何故か家に居た頃よりも家事をするようになってしまった奥村聡。
 毎日、無邪気な双子と、アロハの不良教師、そして高校生ながらベストセラー作家で何かと気むずかし屋の波多野の為に食事を作り、洗濯をし、更には最近は波多野の雑用(コピーや出版社との取り次ぎ)までしている…。
 そんな毎日に疑問を抱かない訳ではないのだが、それよりも気になるのは、波多野と自分の関係で…ぶっきらぼうな言動の中にたまに紛れてる何気ない一言が気になって…。


 面白かったです。
 相変わらずの聡のこき使われっぷりも、波多野の素直になれない所も、今回ついに登場の聡の兄の晃やその他のキャラのカッ飛びぶりもどれも楽しく、作品全体が掛け合い漫才のような雰囲気がとても明るくて、聡達それぞれの抱える悩みやコンプレックスも共感が出来つつ何となく、読んでいるうちに暖かな気持ちになれる、そんな作品でした。
 ただ、波多野と聡の関係については…かなり亀の歩みですねぇ、この作品は次巻で完結らしいんですが…どう決着が付くのか…少し心配になりつつ、次巻を読んでみたいと思います。

評価【★★★★☆☆☆】
『秋霖高校第二寮1』 月村奎
秋霖高校第二寮1月村奎 / 二宮悦巳
新書館 Dear+文庫
560円 (ISBN4-403-52054-5)
Amazoを見る bk1を見る 7&Yを見る

【あらすじ】
 にとって初めての寮生活はピカピカの希望に満ちていた。が、連れて行かれたのはボロボロの一軒家、先住者は双子の美人姉妹、ヤクザな教師、そしてカリスマ美形高校生作家波多野。入寮早々、乱暴粗暴横暴の三拍子揃った波多野に使い走りにされ、言いたい放題に言われて、聡は腹が立ったり落ち込んだりするものの、なんだか彼が気になって仕方なくて……!?
 ブランニュー・スクールライフのはじまりはじまり~!!

【感想】
 奥村聡は四人兄弟の次男、自由奔放な兄や元気一杯の弟たちに挟まれて、何故か何時も家事を手伝ったり、兄弟に小言を言ったりと損な役回りを演じることになる長女体質の持ち主。
 そんな現状から逃れたくて、個室の寮がある秋霖高校に両親の海外転勤を期に入学した高校一年の春…だが、いざ蓋を開けてみたら入寮予定の学校から徒歩5分の秋霖高校第一寮は部屋割りミスで聡の部屋が無くて!?
 呆然としているうちに連れて行かれた第二寮は、どう見ても「寮」には見えない一般住宅で…しかも相当の年期の入ったその「寮」の住人は、訳ありげな双子の姉弟(姉妹?)と、派手な服装でオチャラケた舎監の教師、高校生ながらもアイドルばりの人気作家と言う揃いも揃って個性的な面々で…。
 聡が望むと望まざるとに関わらず、結果的には実家に居た時と変わらず寮でも「おさんどん」をするハメになった聡だが――。


 個性的なキャラが出てきても、聡視点の語り口調で淡々と物語りが進んでいくので、変な派手さはなく、聡の兄弟や自らに対する劣等感…少年期には誰しもが経験するようなそれを、とても上手く表現されていたように思いました。
 物語はまだ序章といった感じで、聡と波多野の関係も始まったばかりだし、同じ寮に住む謎のある感じの双子の謎も全く見えてきていないので、続編が楽しみです。

評価【★★★★☆☆☆】
『この手の先に…』 火崎勇
この手の先に…火崎勇 / 佐々成美
プランタン出版 f-LAPIS文庫
629円 (ISBN4-8296-5403-1)
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【あらすじ】
 佐倉波人は、毎朝エレベーターで挨拶を交わす名も知らぬ「彼」に、密かな好意を抱いていた。だが、過去に、告白がもとで初恋の相手との時間を失った佐倉は、好きな相手であるほど深入りできない。そんなとき、後輩から告白されたことをきっかけに、彼との距離が急速に縮まってしまう。彼からも強引に告白された佐倉は、彼の名が初恋の相手と同じであることを知り…?

【感想】
 佐倉波人は中学一年の時に参加したサマースクール、そこでダイと名乗る少年と知り合い、次の年もその次の年もダイと合うのが楽しくて参加したサマースクール、そして中学三年の時にダイから告白され、お互いに淡い恋心を確かめ合った時「来年からは恋人みたいに過ごそう」と言われた言葉を楽しみに参加した高校一年のサマースクールにダイの姿はなく…手紙を出しても返事もなく、すがる思いで参加した高校二年の時にも会えず、手紙も宛先人不明で返却されるに至って、佐倉はダイの心変わりを知り…心についた傷はなかなか癒されず…やがて「人は変わり、別れゆくもの」という悲しい教訓となり、以来失う事を考えて、人と親しくなることも避け、辛い思いをするくらいなら、一人で居た方がラク…と消極的に考えるようになってしまっていた。
 そんな佐倉だったが、日々の通勤で一緒のエレベーターに乗る同じビルに勤める『彼』の男らしい手の持ち主との朝の挨拶を何時しか楽しみにしていて…。しかもその『彼』がダイと同じ名前である事を知り――!?


 大変、後ろ向き体質な主人公が過去の出来事で傷ついた心を新たな出会いで癒していくと言うお話。
 臆病な気持ちって誰しも持っていると思うんですよね、そんな自分を佐倉に投影してしまいました。
 火崎さんらしいと思える丁寧な心理描写は、とてもよいと思ったんですが、佐倉と『彼』との展開がちょっと取って付けたような、都合が良すぎると言うか強引な感じを受けてしまったのが、私としては少しマイナスポイントになってしまいました。

評価【★★★☆☆☆☆】
『紅蓮の華』 あすま理彩
紅蓮の華あすま理彩 / 一馬友巳
海王社 ガッシュ文庫
600円 (ISBN4-87724-547-2)
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【あらすじ】
 『裏切り者としての制裁』
 それが、恥辱に辱められる始まりだった。友禅工房の絵師・は父を殺された過去を持つ。父の仇を探るため極道の組長・不動の元にいるが、いつしかそれは淡い恋へと変わり、忠誠を誓っていた。だが、不動が狙撃され、重が犯人と疑われたことから、重の立場は変わった。「てめえが誰のもんか、じっくりと分からせてやる」麻紐で縛り付けられた滑らかな白い肌に友禅をまとわされ、その日本人形のような姿を視姦される。蜜口を練り香で塞がれ、絵筆で嬲られる。紅蓮の炎に身を焦がし、心は痛みにむせび泣く…。

【感想】
 矢島重は友禅染めの絵師だった父を暴力団同士の抗争の巻き添えにより失い17歳の身で重病の妹を抱え、父の残した多額の借金の返済が差し迫った状態にせっぱ詰まっていた…。
 明日には借金の返済の変わりに身を売る…「男に抱かれる事」を金融会社の人間により提示され…その条件を受け入れたが重は、己の逃れようのない状況を振り払うかのように夜の繁華街をフラフラと歩いていたが、それを売春目的と間違われ、絡まれていた所をエリート然とした男・不動に助けられて…。
 成り行きから年を20歳と偽り、不動と身体の関係を持った重だったが、エリート然とした不動が実は暴力団の幹部でである事が解り、また重の実年齢や妹の事を知ってからは、何故かSEX抜きで援助をしてくれて…。
 それから6年の月日が流れ、重は不動の援助によって友禅染の絵師となり、しかし今でも不動の元に訪れていたが何故か不動は、あれ以来重に手を出さず、また組の構成員にもして貰えずにいて――。


 エロかったです…大変にエロかった…。
 読み終わってまずの感想はただ、「エロ!」でした(何それ)。
 設定は、親を暴力団の抗争で奪われ、暴力団に対して嫌悪感を持ち、尚かつ多額の借金と高額の医療費がかかる幼い妹を抱えた友禅染めの絵師を志す少年が知り合った相手も実は暴力団の組員で…と言う設定はとても面白そうだったんですが…肝心の話がエロに霞んでしまった感じです。
 後半はエロのみで話が置き去りになってたような…結局、父を奪われて憎んでいた筈の暴力団にいつの間にか入りたいとか思ってるし…。うーん、私としては、Hシーンをもう少し減らして話の筋をもう少ししっかり描いて欲しかったなぁ…と思いました。
 話の筋が好みだっただけに少し残念。
 言葉攻めのエロ作品としては十分に楽しめると思います。

評価【★★★★☆☆☆】
出版社の倒産って寂しいなぁ。
 リーフ出版と雄飛が倒産してしまったそうです。

 あぁ、そうかぁ…と言うのが最初の感想でした。
 昨年はビブロスの倒産というショッキングな事件(?)があり、それで免疫がついていたのか、その時ほどの衝撃は無く…。でもショックはショックですが。
 またビブロスの本は毎月必ず1冊は買っていたのに対して、リーフノベルズは滅多に買わなかったからと言うのもあるのかも…。むしろアイノベルズの方がよく買っていたかも…それも2月に1冊あるかないかと言う程度でしたが。

 ついでにリーフノベルズで最近ヒット作品に出会ってなかったからというのもあり…、以前は遠野春日さんの作品など何作かあったんですが…どうも好みからは外れがちな作品が多かったのかなぁ…。

 ただ、これでまた一つレーベルが減った事により、確実に出版される作品が減ったと言う事で……これが一番、悲しいかも。


 最近は余りノベルズの新レーベルも見ない(気がする…そうでもないのかな)ので、新書コーナーが寂しくならないかな、とつらつら思ったりしてしまいます。

 出来れば、アイスノベルズの復活を熱烈希望!(無いかナァ)


 でも、出版予定の本とかの作家さんの稿料とかどうなるでしょうね…作家さんに被害が出ない事だけは祈りたいです。
 

 取りあえず一読者として今の心境は「リーフ出版さん、雄飛さん、今まで沢山の作品を有り難うございました。」です。
 

  って書いてから気が付きましたが、先日感想を書いたばかりのいおかいつきさんの『真昼の月4』の続きはどうなるんでしょうか!?もう出ないんでしょうか…いおかさんの作品の中ではダントツで一番好きな作品なんですが……あぁ il||li○| ̄|_

 気づいた途端に、雄飛だけでも復活を希望し始めてます(現金)
『恋のドレスと硝子のドールハウス』 青木佑子
恋のドレスと硝子のドールハウス青木佑子 / あき
集英社 コバルト文庫
476円 (ISBN978-4-08-600898-3)
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【あらすじ】
 仕立屋『薔薇色』を訪れた少年エド。クリスは彼にそっくりだという姉シャロンのドレスを依頼される。屋敷を訪れたクリスは、シャロンの恋の相手を選んでほしいと頼まれ、恋をゲームのように弄ぶ姉弟に困惑する。『薔薇色』のドレスで本当の恋に目覚めたシャロンにエドは反発するが…。
 一方、シャーロックは闇のドレスとクリスの母の関わりに気づき、クリスと向き合う決心をする。

【感想】
 『ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』シリーズ第6弾。

 この作品は、設定がとにかく好みです。
 19世紀頃のヴィクトリア朝時代の雰囲気って無性に大好きです。
 産業革命という革新の時代だけれども、まだそれ以前の規律も残っていて…と言う微妙な狭間の時代だからかもしれません。
 また今では廃れてしまった物達も沢山あって、特に衣装や小道具がどれも可愛くて…と私の好きな要素の詰まったお話です。
 この作品では特に、主人公のクリスがお針子として創り出すドレスの描写がとても素敵で何時も想像してはドキドキします。
 今作では、今まで振り払っても闇のドレスと共に現れていた「憎しみ」の化身のような存在だったアイリスが前作で捕まり、けれどもその事件でのダメージから立ち直り切れていないクリスと、そんなクリスに対する自らの気持ちに立ち向かいきれていないシャーロックの心の揺れが出ていて、ハラハラしました。
 またクリスに多大な影響を与えた彼女の母の存在がチラチラと現れてきて、今後の展開への序章という感じの作品になっていたと思います。
 彼等が今後どういう事件に遭遇し、またどういう決断をしていくのかが今からとても気になるところです。
 あと、今作でも気になる新キャラが登場し、この作品はとても個性的で生き生きとしたキャラが沢山登場するので…主人公達以外の彼等の活躍ももっと読みたいと思いました。
 因みに私が今作の新キャラで一番気になったのは一番脇のハズ(?)のアントニーさんでした…彼が以外と気に入りました。

評価【★★★★☆☆☆】
『その手に慣れるまで』 結城一美
その手に慣れるまで結城一美 / 藤井咲耶
プランタン出版 ラピス文庫
552円 (ISBN4-8296-5341-8)
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【あらすじ】
 同居していた友人のせいで借金を抱えてしまった悠介は、危ないところを助けてくれた真柴に一晩買われることに。
 高そうなホテルに落ち着かない悠介は、覚悟を決めたものの、男から見ても怜悧で色気のある真柴に翻弄されて最後まで至らない。
 一晩だけの関係なはずの二人だったけど――!?

【感想】
 20歳の大学生・深見悠介は、同居していた友人に家賃20万を持ち逃げされて、明日までに滞納してる家賃20万をと家主には言われ、援助を頼もうにも折り悪く父親がリストラにあい、それ所ではなくなってしまっていた。バイト先にも20万もの大金を前借りは出来ず、同じ年代の友人達にも頼みにくく万策つきて途方に暮れてて立ちつくしていたら、道ばたでナンパされて…最初は当然拒否していた悠介だが、金策もできず期限は迫り、しかも20万という喉から手が出るほど欲しい金額を提示され、ついフラフラとついていきそうになっていた所を突然見知らぬ男性に止められて。
 男・真柴柾希は、悠介に声をかけていた男はヤクザだと言い…そんなに金に困っているならと一晩買われる事になり――。

 
 結城一美さんの作品って、文章がとても読みやすくて自然に読み進める事ができる感じを受けます。
 今作もぐいぐい読ませてくれる感じで一気に読めました。
 ただ、話の設定や内容がどうにも私には「そんなの有り得ない~」と思えるような部分があって…更に展開も少し強引に感じる所があったりもして、話に入り込むまではいけませんでした。
 まぁ、そういった気になる所があってもそれなりに楽しく、一気に読んでしまえたのは、やはり結城さんの文章力かな、と思ったり…。

評価【★★★☆☆☆☆】
『ルナティック・ゲーム 桜姫2』 水壬楓子
ルナティック・ゲーム 桜姫2水壬楓子 / 長門サイチ
徳間書店 Chara文庫
514円 (ISBN4-19-900410-6)
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【あらすじ】
 「じゃあ、SEXを始めましょうか。」
 上司として着任したフェリシアと抱き合うこと。それは犯罪捜査官・シーナの体内にある「国家機密」の回収手段だ。けれど、何度抱いてもフェリシアの冷淡な美貌は崩せない。
 次第にもどかしさを募らせるシーナは、フェリシアへの想いに気づき始める。そんな時、カジノの潜入壮さで、フェリシアがなんと人身売買のオークションにかけられ――!?

【感想】
 25年前に、盗み出されたシェルフィード人の「国家機密」であり「国家財産」である「種」を回収する任務を担ったフェリシアは敵に追われてやむなく、当時3歳だったシーナの体内にその「種」を隠した。
 そして25年後、その「種」を回収に来たフェリシアの提示した回収手段はシーナとのSEXで…だが、一度では上手くいかず…。
 回収が出来るまでの間、シーナの上司として着任したフェリシアとの躰の関係は続くが、気持ちの伴わない関係を続ける事がシーナには何処か割り切れない思いがあり…自分が何時しかフェリシアに対して義務以上の気持ちを抱き始めていて…けれども、その相手であるフェリシアの気持ちはその表情からは見えてこなくて…苛つく気持ちを抑えきれないシーナだったが――。


 800歳もの寿命を持ち、ストイックな程に感情をコントロールしてしまえる美貌のシェルフィード人・フェリシアと、3歳の時に出会った面影を追い続けていたシーナとのお話の続きでしたが…少し、全体的に物足りなさが残ってしまう感じでした。
 フェリシアとシーナが事件を追うと言う形は読み応えがあったんですが、その事件の締めが少し甘かった感じだったのと、フェリシアとシーナとの関係があんまり進まなかったので…。
 でも、私的に美味しいシーン、例えばシーナの中に「種」が残されたままなので、もしかすると着床しちゃうかも…え?妊娠!?とシーナが本気で戦慄するシーンや、二人が遊園地で意地を張り合う所などは、読んでいて大変楽しかったです。
 次巻では、取りあえず二人の関係が一段落する予定…と後書きで書かれていたので……今から次巻が待ち遠しいです。
 「種」の回収もどうなるのか全く先が読めないですが…一つ美味しい感じで…と期待してニヤリと思ってしまうのは私だけでしょうか。

評価【★★★★☆☆☆】
『桜 姫』 水壬楓子
桜 姫水壬楓子 / 長門サイチ
徳間書店 Chara文庫
514円 (ISBN4-19-900391-6)
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【あらすじ】
 連邦犯罪捜査局に勤務するシーナは、野性的で精悍な捜査官。頻発する異星人犯罪を取り締まるのが仕事だ。そこへ、捜査局に視察に訪れた高等判事秘書官・フェリシアの護衛の任務が。フェリシアは怜悧な美貌の超エリート。辛辣で無愛想な態度にはうんざりだが、命令には逆らえない。ところがその夜、シーナはフェリシアになぜか熱く誘惑されて…!?
 衝撃の近未来ラブロマン!!

【感想】
 覚えているのは庭に舞い落ちる桜の花弁と、夕陽に輝くプラチナの髪と透明な羽を持ち蹲る人…そして両親と姉とを一瞬で焼き尽くした炎…。
  外宇宙時代に入り、西暦(AD)が終わって百年…新世紀(CSC)に入り、地球人類が地球外生命体…いわゆる「異星人」と遭遇して既に五十年以上が経ち…連邦に加盟し今では地球と言う一つの政治の単位となり、東京は日本という一行政機関の中枢、D.T.(District Tokyo)となった時代。
 椎名千秋(シーナ)は3歳の時の記憶を心に焼き付け25年経った今では、コード9と呼ばれるエイリアン特別セクションで主に異星人が関係した事件の捜査を行う刑事となっていて…。そんなシーナの前に現れたのは25年前の出来事の漠然とした面影を持ったフェリシア・ラムが現れ、何故か彼は出会ってすぐにシーナを誘惑してきて――。


 水壬楓子さんは現代物やファンタジー、ついにはSFも描くことの出来るまれな作家さんだなぁ…と思います。
 ファンタジーやSF好きな私としては、要チェックな作家さんです。
 今作は、シーナの幼い頃の家族を失い未だ犯人のわからない事件が、再び巡ってきた桜の季節と共にシーナの元へと現れて…。と言う事件を追う形になっていて、わりと筋は解りやすかったですが、それでも設定が面白くて楽しんで読むことが出来ました。
 シーナとフェリシアの関係に関してはこの作品だけでは、少し物足りない部分も残ってしまったんですが、この作品はまだ続く様なので、今後の彼等の関係が楽しみです。
 
評価【★★★★★☆☆】
7&yのアフィリエイト
 7&Yのアフィリエイトにチャレンジ中です。
 理由はbk1のブリーダーサービスが7月で終わるらしく、新たに理由する場合はアフィリエイトサービスを理由することになるらしいんですが、今までbk1のブリーダーがかなり楽だったので、アフィリエイトに移行がめんどくさそうで…(まだチャレンジしていないんですがチラリと見た感じで…)。
 で、どうせアフィリエイトするなら…と他の新たな書店の利用も視野に考え中なのですが、調べてる中でセブンアンドワイさんに私の欲しかったルビー文庫の表紙画像(吉原理恵子さんの「銀のレクイエム」など多数!)が有ることを発見!(ちょっと興奮しましたよ)
 と言う事で、セブンアンドワイのアフィリエイトに挑戦中(なんて簡単な理由!…(苦笑))
 やはり感想を書いたら、その横には表紙画像が欲しいです!

 早速、7&Y用のバナー7&Yを見るも作ってみました。
 暫くの間は試用期間という感じです(まだ使い方がよく理解できてません…)
『その唇に夜の露』 深井結己
その唇に夜の露深井結己 (Fukai_Youki)
芳文社 花音コミックス
562円 (ISBN978-4-8322-8451-7)
 

【あらすじ】
 「お前にやられたことは忘れてないぜ」
 バス運転手・和田琢紀は、学生時代強姦した親友の若江恭一と再会した。
 15年前犯した相手から、今度は弄ばれることになった琢紀。
 琢紀の運転する深夜バスに、二人だけの荒い息が響く――。
 その先にあるのは復習か、狂おしいほどの恋なのか…!
 書き下ろし後日談収録!

【感想】
オススメ!
 琢紀は車が好きでバスの運転手になって10年。色々な事がありながらも好きな仕事で誇りを持って続けてきた。
 普通程度には幸せだと思える日々の中でも彼の心には常に15年前の出来事があり…ふいにその記憶が彼の心を揺さぶる…。
 15年前、学生だった琢紀は転校生の若江恭一と思いがけず知り合い、心を許していたが恭一の無邪気な行動によって裏切られたと思い、その怒りから彼を強姦した過去を持ち…その後すぐに再び転校していった恭一とは音信不通だが、琢紀は今でも当時の年代の少年を見ると彼の事を思い出し胸が締め付けられる…。
 そんなある日、いつもの様に運行中のバスの中で声をかけられた相手は恭一で――。


 深井結己さんの新刊は久しぶり!私的に深井さんは作家買い作家さんなので、即購入です。
 切なさと愛しさ、苦さと甘さが程良く込められた深井さんらしい作品だったと思います。
 少年期という時期にある素直になれない、抑えきれない気持ちの揺れ…それによって犯してしまった事への大人になってからの淡い悔恨…そういった心理面の描写がとても巧みで、彼等がしている事、されている事はとても痛いのに、そこに僅かな救いが見えてくると途端に甘くなり、最終的には救われていく様子には説得力があります。
 痛いだけでも、甘いだけでもない…深井さんのこの描写力にはいつも脱帽です。
 
評価【★★★★★★☆】
『プリーズ・ミスター・ポリスマン!EX2 溺れる、太陽。』 竹内照菜
溺れる、太陽。竹内照菜 / 藍由あき
竹書房 竹書房文庫
571円 (ISBN978-4-8124-2419-3)
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【あらすじ】
 マンションの大家をしている黒坂乙彦の裏の顔はヤクザ。自分が親代わりのように育ててきた暴力団組長の息子・成彬とともに、魔性の微笑みでどんな冷酷な犯罪でも完璧にやってのける。そんな乙彦が唯一心を乱すのが恋人の弁護士・啓介だった。乙彦の持ち込む非合法な案件を黙って処理する啓介は、素直になれない乙彦の本音や弱さを知りつつも気づかないフリをしてくれている。ひたむきに想いを寄せてくれる啓介をすげなくあしらい、駆け引きめいた言葉遊びを繰り返す乙彦。だが、ある日啓介に見合い話が持ち上がっていることを知って……。切ない大人のセクシュアリス!

【感想】
 ある時は山本、またある時はは中村と名乗り、表向きは善良(?)な不動産屋の所長。しかしその正体は元左翼で、今は暴力団の組長の息子の養育係の黒坂乙彦は、親代わりの様に育てた成彬に対する愛情と忠誠心は底なしに深く、成彬が白と言えば黒も白と当然の様に考える思考回路の持ち主。
 そんな乙彦と、成彬の家庭教師として出会った啓介は運命的な恋をして…今では若くして腕利きの弁護士として名を知られる啓介は謎の多い乙彦の素顔を深く詮索せず、かつ深い愛を示すが、そんな啓介に対して乙彦の愛情は何時も成彬の次で…。
 相思相愛なハズなのに、何故かいつも子供<成彬>に邪魔される哀れな啓介の行く先は――。


 竹内照菜さんの作品の中では私的にBest1作品である『夜しか泳げない』の続編でした。
 実は本編であるハズの『ミスポリ』は殆ど読んでいないのですが…。本編カップルより、コチラの二人の方が好きです。
 で、久しぶりの啓介と乙彦ですが……話の内容としては、相変わらずの乙彦の、啓介と成彬の二人以外はどうでもいいという偏狭な愛情さ具合や、彼等以外に対してのカッ飛ばし具合や、そんな乙彦の本性に気づいてるのかいないのか、そんな事はどうでもよくただただ惚れた欲目でフィルターをかけた、乙彦にベタ惚れな啓介には笑いが止まりませんでした。この二人のお互いの歪みすらも受け入れている様子がたまらなく好きです!
 …ただ、何だか全体的に話が細切れっぽい作りだったなぁ…というのと、イラストが代わっていたのが気になり、話へ入り込みにくかったように感じてしまったのが残念。
 イラストは、私はアイスノベルズの方を読んでいたので、円陣闇丸さんでキャラが固まってしまっていたので、そのせいだと思うんですが…話の方はもう少し纏めて欲しかった…#33とかまで有るのは何故なのか…。
 
評価【★★★★☆☆☆】
DIMBULAの2007年3月分の更新
 新刊予定(DIMBULA)の3月分の更新がほぼ完了。
 発売日や延期などは都度、わかり次第変更していきます。

 今月のお楽しみは…

10日頃 Dear+文庫
『熱情の契約』 真瀬もと(笹生コーイチ)
↑真瀬もとさんは『スィート・リベンジ』が大好きなので、今の所Dear+レーベルからの新刊は無条件で購入してしまいます。

19日頃 ビーボーイノベルズ
『Stepbrother』 榎田尤利(国枝彩香)
↑榎田尤利さんだし、イラストが国枝さんだし!と言う事です。(どんな説明;)

21日頃 Holly Novels
『秘密』 木原音瀬(茶屋町勝呂)
↑木原さんのHolly Novelsの新刊はここの所のお楽しみの一つです!

25日頃 drapコミックス
『肉食獣のテーブルマナー』 草間さかえ
↑草間さんの新刊って凄く久しぶりに感じます!今から楽しみだな~♪

26日頃 花音コミックス
『完璧な恋人』 夏水りつ
↑作家さん買い。夏水りつさんは注目している作家さんの一人なので。

 と言う所でしょうか…以外と少ない気もします。
 まぁ、実際は店頭で手に取らないと買うかどうか判断つけられてない本の方が多いので、色々買うのかもしれませんが…。

 あと、ASSAMUの2006年11月と2007年3月分とRUHUNAの2006年11月と2007年3月分をCGIから月別・作家別のHTML化をしました。
 これで、一応サボっていた分のHPの更新は終わったかなぁ…。
『ミミズクと夜の王』 紅玉いづき
ミミズクと夜の王紅玉いづき / 磯野宏夫
メディアワークス 電撃文庫
530円 (ISNB4-978-4-8402-3715-4)
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【あらすじ】
 魔王のはびこる夜の森に、一人の少女が訪れる。
 額には「332」の焼き印、両手両足には外されることのない鎖。自らをミミズクと名乗る少女は、美しき魔物の王にその身を差し出す。
 願いはたった、一つだけ。
 「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」
 死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。
 全ての始まりは、美しい月夜だった。
 ――それは、絶望の果てからはじまる小さな少女の崩壊と再生の物語。
 第13回電撃小説大賞<大賞>受賞作、登場。

【感想】
 物心ついた時から奴隷として「村」で使役されてきた少女・ミミズクは、生きる事に疲れ果て、魔物に食べられて死ぬために夜の森へとやってきた…。
 しかし、そこで出会った魔物の王は人間嫌いで「人間など喰らえば、反吐が出る」と言いミミズクを食べてくれず…けれど、人間嫌いの王・フクロウはそう言いながらも存外に優しくて――。


 いつもは全くチェックしていないレーベルの電撃文庫なんですが、行きつけの本屋の一つで大プッシュされてまして…店頭は勿論、各所平台に置かれていまして…BL小説の平台の中にもデーンと置かれていて、それはもう『読め!』とばかりに…そこまで自信満々にオススメするならコレは読まなきゃならんなぁ…と言う感じで手に取りました。基本的にこの本屋さんの店員さんの品揃えを信用しているからですが、文庫というのも手に取りやすかったので。
 で、読みましたが……自信に偽りナシ!でございました。
 
 全体的にとても暖かな雰囲気の作品で、読後感がよかったです。
 文章が特に巧みという訳でもなく、ジャンル的に奇抜と言える程でもない設定ですが、こう淡々とした展開の中で、ミミズクが段々と“人間らしさ”や“自分の気持ち”を学んで取り戻していく中に、ジワジワと迫ってくる物があったように感じ、読んでる途中から自然と涙が溢れ出してきました。
 ただ、何処とは言えないんですが、ミミズクに酷い事をした人などについての説明が少し足りなかったような感じがあったり、出てくる登場人物が全て良い人ばかりで、それがこの作品の“暖かさ”なのかもしれないので何とも言えないんですが…話の厚みが少し足りなかったように感じてしまったので★の数は6個にしました。
 作者の紅玉いづきさんは、この作品がデビュー作らしいので、これからの活躍に期待したいと思います。
 
評価【★★★★★★☆】
『真昼の月4』 いおかいつき
真昼の月4いおかいつき / 海老原由里
雄飛 アイノベルズ
850円 (ISBN978-4-902543-69-8)
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【あらすじ】
 ある事件の取引に応じ、ヤクザの若頭・辰巳の情人となった元刑事の秀一。大阪で調査事務所を始めた秀一が新たに依頼された仕事――それは東京から逃げてきた女性をヤクザから救うことだった。一方辰巳は関西進出を狙う組の存在に苛つく思いを隠せない。二つの出来事は複雑に絡み合い、次第に二人の関係さえも危険に晒され!?
 大好評「真昼の月」シリーズ第4弾!!

【感想】
 神崎秀一は元は暴対の刑事だったが、同僚の裏切りによって心身共に疲れ、警察を去り祖父の残したビルの管理という名目の元に生まれ育った東京を離れ、大阪に来て5ヶ月余り…。
 大阪に来てすぐに、ある事件からヤクザの若頭・辰巳剛士と出会い、成り行きから彼の情人となった秀一だったが…かつての敵であるヤクザの辰巳との関係も受け入れ、周りの人々との触れ合いから自然と大阪の街に馴染み、今では祖父から譲り受けたビルの4階に自宅を兼ねた調査事務所を開いていた。
 事務所の運営は積極的な宣伝をしていないのもあり、決して繁盛している訳ではないが、持ち込まれる依頼は何故かヤクザ絡みの厄介なのが多くて…。
 今回の依頼は、東京から逃れてきたホステスの女性・美鈴をヤクザの手から守る事…。彼女のフリーターだった恋人がある日、突然羽振りの良い事を言いだして直ぐに彼女の目の前でヤクザに拉致され…理由も解らないまま、怯えた美鈴はその足で知り合いを頼り大阪に逃れてきたが、そんな彼女を追い掛けてきた東京のヤクザが居ると言う事で――。


 好きなシリーズであり、登場人物に愛着もあるのですが…今回のお話には少し物足りなさが残ってしまいました。
 このシリーズは辰巳と秀一との関係の他にヤクザが絡む事件を元刑事の秀一が追い掛ける…と言うハードボイルドな雰囲気があるのが醍醐味だと思うんですが、今回のお話の筋自体はそこそこ面白かったんですが…余りにも話がとんとん拍子に進みすぎた感があり…盛り上がり所に欠けていた感が残ってしまいました。ドキドキ、ワクワクした所が特に無かったんですよね。
 また辰巳と秀一の甘すぎない絶妙な関係が良いのですが…それも今回は少しなぁ…お互いの意志疎通が余り見えなくて…私としては物足りなさが残ってしまいました。
 と言う事で、好きなシリーズではあり、主人公達以外の登場人物も好きなキャラが沢山居るので、それなりに楽しんで読めましたが、好きなシリーズだからこそ「もっと」面白くあって欲しかった。と言う期待には届かなかった感じの読後感になりました。
 次作に期待したいです。
 
評価【★★★★☆☆☆】
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