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梅花の茶園
HP(梅花の園にてティータイム)の更新日記や、BL・JUNE作品・ライトノベルズ等の感想や日々の徒然を思いつくまま書いております。
『吸血鬼と愉快な仲間たち』 木原音瀬
吸血鬼と愉快な仲間たち木原音瀬 / 下村富美
蒼竜社 Hollyノベルズ
857円 (ISBN4-88386-310-7)
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【あらすじ】
 鹿代は解凍庫で輸入肉に茶色い物が交じっているのを見つけた。それは凍った蝙蝠だった。上に知られたら全ての輸入肉を再検査、なんて面倒事になり兼ねない。…鹿代は迷わずゴミ箱に捨てた。その夜、精肉工場の女子トイレに全裸の外国人の男が現れた。男は逮捕され留置所に入れられるが、翌朝には姿を消していた。蝙蝠を一匹残して…。
 ――新たな木原ワールドが、全編書き下ろし新シリーズで開始!

【感想】
オススメ!
 米国はネブラスカ州のとあると畜場でせっせと牛の血を舐めていた蝙蝠が、間違って牛肉と一緒に冷凍されてしまい、そのまま肉は日本へと運ばれて…そして精肉工場で氷漬けの状態で見つけられた蝙蝠は、作業員によってコッソリと女子トイレのゴミ箱に捨てられ…数時間後、自然解凍された蝙蝠は何故か人間に変身して!?…そう、彼・アルベルト・アーヴィングは8年前にクラブで出逢った女性に咬まれて以来、吸血鬼として昼間は蝙蝠、夜は人間の姿になるのだった…。そんな彼の主食は勿論だが血、しかし咬まれ方が不十分だったのか、その後の処置が悪かったのか、彼は吸血鬼としては半人前、普通なら蝙蝠になるのは自由に出来るし、血を吸うための犬歯も生える筈が、アルは自分の意志では変身をコントロールできなければ、血を吸う犬歯もない…ために人間の血は吸ったことが無く、今までは田舎のと畜場で処理で出た牛の血を舐めて生きてきたのだった…だがそんなアルが目覚めたのは場所が何処にあるかも解らない日本で、勿論、日本語など理解できない彼は、工場の女子トイレで全裸の姿で現れることになってしまい!?
 当然の如く警察に連行されたアルだが、次の日にはまたもや蝙蝠の姿に戻っていた所を刑事の忽滑谷によって、彼の蝙蝠好きの友人・高塚暁の元に連れてこられて…高塚は蝙蝠のアルには優しい笑顔を見せるのに、人間の姿になったアルには酷く乱暴でな態度で…事情を説明して、奇妙な同居が始まったが――。

 吸血鬼とエンバーマー(死体に防腐処理をして化粧を施す技術者)との同居生活と言う事で、想像以上に面白かったです。
 私は特にアルが蝙蝠の時に偉そうに胸を張ったり、高塚に命令されて日本語の勉強をして「ギャッギャッ」と発音練習をしたりする様子がとにかく可愛くてしかたありませんでした。いいな~、こういう蝙蝠なら一緒に暮らしたいナァ(笑)
 木原さんの作品の中でもどちらかというと明るめとなっていて、痛いシーンや考えさせられる台詞もあったりしますが、何処か間抜けで憎めないアルや、人嫌いぽいけど不器用さがにじみ出てアルに対して常に怒ってる高塚や、そんな彼等に対して大人な態度で接している忽滑谷たちが場を程良く温めてくれている感じでホンワカとさせてくれました。
 この作品シリーズと言う事で、今回はLOVE方面は全く出てきませんでしたが、その代わり連続殺人事件の犯人を追うと言う事件性があり、事件に絡めてアルと高塚がお互いに対して少しづつ心を開いていく様子が読めてとても楽しかったです。
 今後、どう展開していくのかわかりませんが、今から続きが待ち遠しい作品になりました!!

評価【★★★★★☆☆】
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