FC2ブログ
梅花の茶園
HP(梅花の園にてティータイム)の更新日記や、BL・JUNE作品・ライトノベルズ等の感想や日々の徒然を思いつくまま書いております。
『裸足でワルツを』 三池ろむこ
裸足でワルツを三池ろむこ(Miike_Romuco)
芳文社 花音コミックス
562円 (ISBN4-8322-8409-6)

【あらすじ】
 小説家の阿部は、出版社アルバイトの克実を犯した。2年後、突然阿部のもとに押しかけてきた克実は「好きだ」と積極的にカラダを開いたのだ。なぜ彼を追い返さないのか…この気持ちは何だろう…。
 恋愛に少し臆病になっている小説家を青年の想いが揺さぶる――続編書き下ろし入り。
 他に独占愛、プロポーズなど恋の場面を描き出す珠玉の短編も収録した初花音コミックス。

【感想】
『裸足でワルツを』
 表題作です。十歳以上も年下の二十歳そこそこの青年・克実を押し倒した中年の作家の阿部。
 それから二年、突然現れた克実にだんだんと癒されていき――。

 少しくたびれた雰囲気の阿部が視覚的に好みでした(親父スキーなもので…)。またノラ猫のようにフッと現れて阿部の家でくつろぐ克実、彼らの間にある間が日向の様に暖かく感じられて、読後感がよい作品でした。
『ここへおいで』
 上作の続編。克実と同居し始めて一ヶ月、掃除・洗濯・食事とかいがいしく世話を焼く克実に最初は煩わしさを感じるかと思っていた阿部自身もそれを自然に受け入れており…それに伴い、今後への『不安』が少しずつ増してきて。そんな折り、克実の“元恋人”と名乗る男が現れて――。

 ズルくて臆病な男(阿部)に、身も心も捧げてる克実が健気でした。何だか全体的に駆け足っぽくて物足りないと言うか、もう少し深く描いて欲しいなぁ…と思ってしまったのですが、雰囲気はとても好みでした。
『GOOD SKY SUNNY DAY』
 陸上部員の美典は、不慣れなアナログカメラに悪戦苦闘しながら、部内のアルバムの為の写真を撮影中。残すは棒高跳びの吉崎。あまり話したことはない相手だけど部内唯一のインターハイ選手だ…彼に写真を撮るから適当に飛んで欲しいと頼むと「てきとーになんて飛べない」と言われ、ムッとする美典。だが、適当に走っている現在の自分と違い、黙々と飛び続ける吉崎はキレイで――。

 高校生の男の子達の清々しさが満開の作品だったと思います。読後感は暖かい感じになります。
『Cowardly hand』
 「俺たち付き合おうか」圭に言ったら「冗談だろ?」と言われた雅志、その時は圭との関係を失いたくなくて“冗談”にしてしまったが、それから三年。圭が彼女と別れたと知り、それを嬉しく感じる雅志は――。

 臆病な人たちの、一歩踏み込む勇気の描写が初々しくて可愛かったです。
『さよなら、冬の日』
 凍てつくような冬の日、海辺に来た敬介と琳。彼らは恋人同士、だけど琳は敬介が女性に告白され、それを断っているのを見て、自分たちの関係ではこれ以上敬介にとりプラスにならないと別れを決意するが――。

 プロポーズ特集とのことで、見事にプロポーズの場面が劇的に演出されていたと思います。いや、敬介が格好良かったです。
『この手をとって』
 幼児期に女児達の取り合いに巻き込まれたトラウマで軽く恋愛恐怖症気味の三年の森永はある日、高校の資料室に資料を取りに行って、女性と抱き合っている一年の横井に驚く。慌ててその場を後にするが、後で再度資料を取りに戻るとそこには横井だけが居て――。

 高校生のとても甘くて、初な恋のお話でございました。たまにはこういうお話も爽やかでいいなぁと思いました。
『どうしたらいい、この恋を』
 宇野は小さな広告代理店に入社して半年。入社して何かと親切に指導してくれた隣の席の黒河が好き。何とか認めて貰いたくて仕事も頑張るが、最近前よりも黒河の態度がそっけなく感じて――。

 えー、黒河が可愛いです。不器用な感じが自然に可愛く感じました。後輩×先輩モノとしては王道な感じでした。
『夏風邪』
 表題作のその後。
 夏風邪をひいた克実とそれを看病する阿部。その後の二人のある日の一コマ。

 二人の関係がとても自然で、また風景が木造家屋なせいかとても懐かしい雰囲気がありました。
 全体的にとても雰囲気は良かったけれども、どのお話も短くて少し物足りない感が残りました。
 三池ろむこさんの作品は初めて読みましたが、長編でもっとじっくりとお話を読んでみたいナァと思いました。

評価【★★★★☆☆☆】
スポンサーサイト



『ミクロレベルまで愛して』 中原一也
ミクロレベルまで愛して<br />中原一也 / 夏目イサク
プランタン出版 LAPIS文庫
552円 (ISBN4-8296-5353-1)

【あらすじ】
 水野は中学校からの芹尾との腐れ縁を切ろうと就職を機に逃げるが、事故に遭って芹尾が研修中の病院に運び込まれてしまう。水野に執着する芹尾に辟易する水野だが、実はほんの僅かな時間、芹尾に惚れたことがある。そのせいか芹尾に無体なことを要求されても逃げられない。怪我のせいもあって抵抗できずに抱かれてしまうが――。

【感想】
 中学一年生の時に初めて出会った時は水野の方が身長もあり、芹尾は少女の様な見かけでカツアゲされていた所を助けたりもしたのに、それからまるで雛の刷り込みの様に水野の後を付いて廻っていた芹尾はいつの間にか水野よりも成長して、更には“変な趣味”まで持つようになって!?
 このままの関係ではダメだと思い、距離を置いたのに、事故で腐れ縁が復活してしまい…流れで(?)芹尾に抱かれ、更には二度三度のトラブルで芹尾への気持ちにだんだんと気付くが、対して芹尾は何処までも他人事の様で――。

 まず、芹尾の変な趣味が、本当に変でした…!(どんな趣味かはタイトルがヒントですが)最後になればなるほど「コイツ変態や!」と思わされる攻も珍しいかと(苦笑)…王子様ぶりにハンサムで、医学生でと好条件でも一皮むけば情緒に鈍感で変態な攻って良いところと悪いところを±したらマイナス要素の方が勝ってますが…それでも水野はいいんだね、惚れた欲目だねぇ…としんみりしてしまいます(笑)
 まぁ、水野はそれでも芹尾がいいらしいんで、最終的にはヨカッタね、と思えるんですが。と言うか、私主人公二人よりも気になる人達が居たんですよ!芹尾の異母兄と、水野の学生時代のバイト先の飲み屋のママ・ルナさん(♂)!
 芹尾兄は最初、嫌キャラかな?と思ったら反対で何やかやと主人公二人の仲を取り持とうとして(逆に複雑にして)くれたりしてました。
 そして、ルナさん!見かけ二十代で親の遺した飲み屋の為に趣味でもない女装をしてる三十七歳の美人な男前さん!水野や芹尾が来ると無条件でご飯を作ってくれたり、めちゃくちゃ優しい!でもちょっと小悪魔な所も。で、いつの間にか芹尾兄まで通い詰めてる所なんか、大注目してしまいました。この二人、くっつけ~~~~と念を送りながら読んでいたんですが、残念ながらくっつきませんでした…。是非ともこの二人の話も読みたいです!

評価【★★★★☆☆☆】
Copyright © 2004 Powered By FC2 allrights reserved. template by kayoEgawa