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梅花の茶園
HP(梅花の園にてティータイム)の更新日記や、BL・JUNE作品・ライトノベルズ等の感想や日々の徒然を思いつくまま書いております。
『名前のない約束』 火崎勇
名前のない約束火崎勇 / 香雨
徳間書店 Chara文庫
514円 (ISBN4-19-900314-2)

【あらすじ】
 鍛えた長身とワイルドな物腰。郷田一歩は注目の若手俳優。マネージャーの千里とは恋人同士――と言っても、一歩が無理やり千里に承諾させた、条件付きの関係だ。そんなある日、海外でも評価の高い映画監督から出演依頼が舞い込んだ。映画を成功させて、千里を心ごと手に入れたい!! 意気込んでクランクインに臨んだ一歩。ところが順調に進む撮影の裏で、一歩を狙う罠が仕掛けられ…!?

【感想】
 上に四人兄が居る兄弟の五男として生まれ、年子で下に待望の女の子が出来た家庭の中でその他大勢として育てられた一歩は、“自分だけ”を見てくれる相手に飢えていた。そんな一歩に熱心に俳優になるよう進める千里…最初は俳優に興味の無い一歩は素っ気なかったが、千里の熱心さを見るウチに、自分を預けるなら彼がいいと思うようになり、俳優になる条件として“恋人”になって欲しいと無茶な注文をした一歩に対して、暫く悩んだ千里が出した答えは「中学生の恋くらいからなら」と言う物で――。

 一歩が20歳の割には落ち着いてるなぁ…落ち着きすぎてて千里が四つも年上に見えないよ…とは思いましたが、俳優になりたいと思っていない青年が、自分の“恋”の為に相手の望む様に必死で“演じている”様子は読んでいて面白かったです。
 イメージとしては一歩がちょっとボンヤリした感じの大型犬で千里が元気一杯のスピッツに途中から見えてきて、小型犬にキャンキャン躾られてる大型犬…ムフ。と視点が変わっていましたが楽しませて貰いました。
 
評価【★★★★☆☆☆】
『ボストン探偵物語』 遠野春日
ボストン探偵物語遠野春日 / 巴里
講談社X文庫 ホワイトハート
550円 (ISBN4-06-255897-1)

【あらすじ】
「ようこそ黒葛原探偵事務所へ」
 古い歴史を持つボストン市内の一角、古びた赤煉瓦造りの五階建てアパートメントに『ツヅハラ探偵事務所』はある。
 お洒落なスリーピースのスーツを着こなす探偵に黒葛原耀介。金髪碧眼の美貌の助手クレイ・アンダーソン。男ふたり、わけありの探偵たちだ。
 今日も厄介事を抱えた依頼人が訪れて!?

【感想】
 瀬戸寿順は、ルームメイトの峰雪が突然南の方に旅行に行ってくると出ていったきり連絡が取れず、しかも怪しげな男達が彼を捜して部屋に乗り込んできた事に不安を感じて、居ても立ってもいられず探偵事務所に峰雪の行方を調べて貰う事にした。異国の地で不安な中、少しでも意志疎通が細やかにできるかと日本人が経営している探偵事務所に向かったが、そこは事務所と言うより住居で、そこに居たのは三十代前半のスリーピースのスーツをお洒落に着こなす日本人探偵と、二十代の金髪碧眼の青年の助手で――。

 海外が舞台になった作品スキーなので、設定買いです。
 黒葛原とクレイとの関係の他に寿順と峰雪の関係がストーリーが進んでいくのは面白かったです。
 ただ、寿順と峰雪の関係はそこそこ描かれていたと思うんですが、肝心の黒葛原とクレイの関係はサラッとしか触られて無くて、まだまだ謎が多い感じで…続き物のシリーズなのかな、と言う感じの作品だったので仕方ないのかもしれませんが少し物足りなかったです。
 また黒葛原もクレイも、焦る事がなくてスマートすぎて逆に違和感があったり…もう少し泥臭い所があってもいいなぁ…と思った私はマニアックなのかな?

評価【★★★★☆☆☆】
『オガクズで愛が満ちる』 夜光花
オガクズで愛が満ちる夜光花 / 水名瀬雅良
海王社 ガッシュ文庫
562円 (ISBN4-87724-530-8)

【あらすじ】
 親の遺した喫茶店のマスター・三沢玲人は、過去に関わった凄惨な事件以降、自分は他人と接することが苦手で恋愛ができないと思っていた。しかし玲人は、何かと世話を焼いてくる大学生のバイト・鳥羽秀一だけには心を許していた。ある晩玲人は、酔った鳥羽に抱かれてしまう。鳥羽の熱い気持ちにほだされて身体だけの関係が続くが、過去の事件が玲人を再び臆病にさせて…。

【感想】
 「お前の胸にはオガクズしか詰まっていない」…小さい頃に誰かから言われた言葉を長く引きずる玲人は自分の中身は空っぽでオガクズしか詰まっていないのでは…と思っている。
 愛は不必要な物、なくても生きていける物。そう思い他人と親しくなったりする事が苦手で、愛や悲しいと言う気持ちと理解できない。両親が亡くなった時ですら泣けない自分はオガクズで出来ているのだと…。
 また、時々ふいに感情が高ぶり“キレ”て攻撃的になる…自身でもコントロールできない衝動…自分は何かが欠けているのではないか…。
 そんな玲人に二十歳の鳥羽は一途に好きだと言ってくるが――。

 玲人が最初はとても後ろ向きで、しかも何か色々とトラウマを抱えていそうなのが、少しずつ彼の過去が明かになるにつれて、玲人自身の気持ちも大きく揺さぶられて、今までは見えていなかった物事も見える様になってゆく。そういう過程が半分謎々を解く気分で読み進められて面白かったです。
 作中で度々出てくる“オガクズ”も最後には違う意味として捉える事が出来て満足です。
 ただ、一つだけ希望を言えばその後がどうなったのか書いて欲しかったなぁ…気になります。

評価【★★★★☆☆☆】
『あなたと恋におちたい』 高岡ミズミ
あなたと恋におちたい高岡ミズミ / 山田ユギ
幻冬舎 ルチル文庫
514円 (ISBN4-344-80570-4)

【あらすじ】
 外村慎司は恋をしている。相手はMR(製薬会社の営業)である外村の取引先の小児科医・喜多野だ。26歳の外村よりもずっと年上の喜多野に恋をしたのは1年前。以来せつない片想い中だ。ある日、喜多野とふたりきりで飲みに行くことになった外村は、酔った勢いで言うつもりもなかった告白をしてしまう。果たして小児科医とMRの恋の行方は!?

【感想】
 ゲイの外村が好きになったのはノンケの喜多野、外村より数センチ高い身長には学生時代に練習に励んだとうラグビーのおかげか広い背中が素敵な男盛りの37歳。数年前に離婚してバツイチ…だが、だからといってノンケに告白できる筈もなく、日々仕事を口実に合いに行くのが精々の所。
 告白できない想いは、元カレで同僚でもある佐竹に愚痴る位しかはけ口がなくて…と思っていたらポロリと飲んだ勢いで心の中の言葉を言ってしまっていて思いがけず告白してしまった――。

 仕事に恋に一生懸命な外村が微笑ましかったです。
 山田ユギさんのイラストに釣られて購入ですが、外村や喜多野のキャラと話の展開と山田さんのイラストが絶妙にマッチしていてヨカッタです。
 バツイチで三十路後半の喜多野と十歳以上も年下の外村との関係はほのぼのとしていて読んでいて癒されましたが、私的には外村の元カレの佐竹が気になります!彼のお話も読んでみたいと思いました。

評価【★★★★☆☆☆】
『合鍵』 結城一美
合鍵結城一美 / 桜城やや
プランタン出版 ラピス文庫
552円 (ISBN4-8296-5388-4)

【あらすじ】
 里志は自分よりも大人っぽく男性的な弟のを苦手にしていた。でも、実の兄弟ではないと知った司に無理やり抱かれてしまい、逃げだそうとした里志は階段から落ちて記憶を失くしてしまう。贖罪から面倒をみようとする司のマンションに引き取られて同居を始めるが、犯された記憶のない里志に、司は代え難い存在になってきて…。

【感想】
 医療機器の会社の開発部に所属している里志は26歳。黙っていれば近寄りがたい美貌だが、話すと意外に気さくで優しい人柄とのアンバランスさが好感を呼ぶタイプ。
 一方、1歳年下の弟の司は里志の女性的な風貌とは正反対の男性的で大人っぽく見える風貌で、二人で並ぶとどちらが年長かわからなくなる。
 ある日、仕事先で父が倒れたと連絡を受けた里志は慌てて帰宅するが、そこには自分が両親の子ではないと言う事実を知った司がいて――。
 十年もの間、兄への許されない思いを抱きつつ、それを何とか抑えようとした司の想い。
 思いがけない司からの乱暴に心が引き裂かれそうになる里志。
 そして、里志が記憶を失う事により“あの日”がリセットされた二人の気持ちの行方――。

 ある意味、ベタな設定がベタに進んでいくんですが、そこに二人の“想い”がとても自然にかつ丁寧に描かれていて楽しく読み進める事ができました。
 里志が自分の過去を探す中で、司への気持ちに気づいてゆく過程なんかは特にしっかりと描かれていて、説得力があったと思います。
 さて、今回想いの鍵が通じ合った二人ですが、この先どうなるんでしょうね…先も気になります。

評価【★★★★★☆☆】
『英国紳士のささやかな戯れ』 森本あき
英国紳士のささやかな戯れ森本あき / 甲田イリヤ
竹書房 ラヴァーズ文庫
571円 (ISBN4-8124-2354-6)

【あらすじ】
 「後任の会長に日本語とパソコン操作を教育する」
 外資系企業に勤めるに英国出張の辞令がおりたのは、会社の会長が交代すると噂がたってすぐの事だった。
 後任の会長は、世界的にも容姿端麗で有名な英国貴族のリチャード・トレンサム
 リチャードは一族の名かでも特に遊び人で、日本語どころかパソコンの操作さえもままならないらしい。そんな貴公子様の教育係に任命された翠は、完璧に教育が終了するまで、日本に帰してもらえない事になっていた。
 しかし、出張初日からワガママで傲慢なリチャードに、アヤシイ“いたずら”をされ、事態はピンチに!
 遠く海を越えた豪華な屋敷の中で、エリートサラリーマン翠の受難の日々が始まった!
【感想】
 外資系のコングロマリットとしては最大級のトレンサム商会でコンピューターソフトの開発を行っている部署で働いてる翠は10年間アメリカで生活した帰国子女でMIT(マサチューセッツ工科大学)卒のコンピューターのプロ。そんな翠の元へある日舞い込んできたのが、会社の次の会長であるリチャードのパソコンと日本語の教育係…忙しい仕事を投げ出してまで英国に行く事をしぶる翠だが、会社の命運がかかっている上司に頼まれ仕方なく向かう事に…。
 しかし、到着してすぐに薬品をかがされ意識を失い目が覚めたら両手両足を紐で固定され、更には淫らな薬まで使われて――!?

 あらすじを読んだ時点で“あり得ない”話と言うのは解っていたので、突飛な設定などは特に気にせず読めました。
 翠の最初に英語を教えてくれた友人が冗談で幼児言葉を教えたために、丁寧語以外のしゃべり方の時は今でも幼児言葉になると言う設定は、エリートサラリーマンとのギャップがあって気に入ってます。
 ただ、その言葉使いのせいもあるのか、途中から翠が男性というより女性化…いや少女化してしまった感が出てしまったのが残念…。
 もう少しキリッとした雰囲気が出てくれば嬉しかったんですが、とても甘々な一作でした。

評価【★★★★☆☆☆】

『さらい屋五葉 第一集』 オノ・ナツメ
さらい屋五葉 第一集オノ・ナツメ
小学館 BIG COMICS IKKI
600円 (ISBN4-09-188326-5)

【あらすじ】
 貧乏浪人・政に舞い込んだのは、遊び人の男・弥一の用心棒の仕事。しかしその弥一こそ、「五葉」と名乗る賊の頭であった――
 掴み所のない弥一と、ひとクセもふたクセもある一味の面々に次第に惹かれ、巻き込まれていく政だが…?
 情と絆、あざやかに薫る大江戸絵巻・開演!

【感想】
 二本差しの侍の秋津政之助は浪人の身。。身丈もあり剣の腕もなかなかだが、生真面目すぎる性格と優しい人柄が溢れすぎているのか、どこか頼りなく人から侮られがち。
 自身もそんな現状を何とかしたい!と思っているが、なかなか思うようにはいかず…。
 ある日、弥一と言う何処か謎のある男と出会った事により、五葉という誘拐を生業とする賊の一味となってゆき…政之助の生活は一変するが――。

 えー、出来ればこれで“やおい”風味も加味して頂ければ言うことナシ!なのですが…(苦笑)
 それがなくとも、ヨコシマ目線で見ると色々と想像(妄想)できて楽しめます。いい味出したキャラが盛りだくさん!(因みに女性キャラはそっちのけ(笑))
 何と言っても私のツボは真面目で頼りない風情の政さんなのです!いやぁ…剣を持って丁丁発止のシーンも格好いいですが、子供に逃げられて三角座りで落ち込むシーンも可愛くて!
 その他のキャラも色々語りたいですが、あまりするとネタバレしてしまうので…もぅ是非!読んでみてください!!
 お話の雰囲気は強いて言えば“必殺仕事人”風ですが、主人公がその仕事に疑問を抱きつつやってるし、仕事内容も人殺しではないので、あくまで雰囲気。
 しかしこのお話、弥一は謎だらけ(何を考えているか解らないし)で他にもまだ正体の解らない眼光するどいお侍さんが出るだけ出てたりとかがあって、まだまだ話の本筋には辿り着いてません。今作はプロローグという感じで次作が今から楽しみです。

評価【★★★★★☆☆】
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