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梅花の茶園
HP(梅花の園にてティータイム)の更新日記や、BL・JUNE作品・ライトノベルズ等の感想や日々の徒然を思いつくまま書いております。
『約束のかけら』 結城一美
約束のかけら結城一美 / 飴本巽
プランタン出版 f-LAPIS文庫
571円 (ISBN4-8296-5414-7)

【あらすじ】
 終戦を迎え、子爵楠木家はGHQ(連合国総司令部)に屋敷を接収される。当主の留守を預かる次男・楠木久也は町での進駐軍の横行を非難し、地方軍政部司令官のウォレス大尉に町の安全と引き換えを条件に陵辱されてしまう。強要された関係を続けながらGHQの仕事を手伝うことになった久也だが、毎夜の濃密な情交とは裏腹に、町の復興に真摯なウォレスに次第に惹かれていく。折しも、華族制度の廃止が決まり――悔恨と恋情が交差する大人の恋。

【感想】
 終戦直後の混乱の中、GHQの将校と日本軍の将校と言う設定はなかなか新鮮で興味深かったです。
 ストーリー展開は王道な感じで安心して読めました。
 ただ、色々な出来事が次々と都合よく片付きすぎてる感じには「そんなに都合よく行くかなぁ?」と思わないでもない所があったり…出来れば一つ一つの場面にもう少し突っ込んだ描写が欲しかったかなぁ…面白いシーンもあれよあれよと、トントン拍子に進むのが勿体なかった…せっかく面白いシーンなのに…。それらのシーンがもう少し深く描かれていたらもっと作品に味が出たんじゃないかなぁ…とか、もっと波乱が欲しいなと思いましたが、ページ数的には仕方なかったのかな。
 色々書きましたが、大戦後の混乱の中、GHQの進駐や華族制度の廃止などの時流に揉まれながらも必死で誇りと家族を守ろうとする久也は好みでした。

評価【★★★★☆☆☆】
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『ショコラティエは誘惑する』 篁釉以子
ショコラティエは誘惑する篁釉以子 / 円屋榎英
徳間書店 Chara文庫
533円 (ISBN4-19-900326-6)

【あらすじ】
 「バレンタイン商戦の目玉に、桐野征司を口説き落とす!!」。老舗百貨店に勤める浅見の目標は、天才ショコラティエ・桐野の店をデパ地下に誘致すること。桐野は数多の出店依頼を蹴ってきた超難関! そんな彼が、毎日通いつめる浅見へ嫌がらせのようにキスしてきた!! 「オレを口説くなら、覚悟はしておけ」。傲岸不遜に迫る桐野をかわしつつ、企画のため奔走する浅見だったが!?

【感想】
『ショコラティエは誘惑する』
 学生時代に貰った手作りチョコレートの殺人的な味に、以来チョコレートが苦手な浅見が任されたのが、よりにもよってバレンタイン商戦への桐野の誘致だった。
 最初は聞く耳を持たなかった桐野だが…ある日、浅見にキスをしてきた桐野が「どうやら俺はお前に気があるらしい」と行って来て――。
 浅見の仕事に一生懸命な所には好感が持てました。それまで苦手だと思っていたチョコレートなのに、桐野のショコラを食べてその美味しさに目覚めて、バレンタイン商戦の為の企画に取り組む、そういう姿勢はいいなぁ…と思いました。

『ショコラティエは勝負する』
 バレンタイン企画を無事成功させ、次は桐野の店のデパ地下への本格誘致!と言う所で上司の交代でそれまで進めていた計画が頓挫しかかり…しかも今度の上司は有名なコストカット魔で…浅見の提出した企画ではコストがかかりすぎるとストップがかかってしまう。
 何とか再び計画を進めようと努力する浅見だが、上手く行かず、更に桐野との関係も微妙にギクシャクし始めて…。そんな時、現れたのが浅見の元カノの沙恵や、桐野の製菓専門学校時代のライバルで同じくショコラティエの梨本で、梨本は自分の店をデパ地下に出店させて欲しいと自ら売り込んできて、しかも浅見の事を好きだと言うが――。

 前作は楽しめて読めましたが、こちらは正直あまり楽しめませんでした。テーマとしては、前作で晴れて付き合い出した二人に波乱が!!と言う事なんですが、私としては沙恵さんと梨本のキャラが…受け付けませんでした…。
 まず、沙恵さん…利己的と言うか…自分に都合よく物事を進めようとするキャラは個人的にダメでした。
 また浅見の元カノとして出てくる意味もあまり感じず…。存在感薄い割に、各所で苛立たせてくれました(苦笑)
 また梨本さん…桐野のライバルと言うか当て馬的に出てきたのは解るんですが、彼が浅見に惹かれた過程がよく見えてきません…。
 等々、脇キャラの方に引っ掛かってばかりでコチラの方は肝心の話に乗り切れませんでした。
 
評価【★★★☆☆☆☆】
『紅蓮の炎に焼かれて』 愁堂れな
紅蓮の炎に焼かれて愁堂れな / 金ひかる
徳間書店 Chara文庫
514円 (ISBN4-19-900354-1)

【あらすじ】
 十年前の事件が、三人の幼なじみの運命を変えた――。
 兄の親友・隆一に告白され、無理やり抱かれそうになった和希。和希を溺愛する兄・清己は激昂し、誤って隆一を刺してしまう!!
 身を隠した清己を守るため、和希は隆一の愛人となることを決意する…。そして十年後、父の葬儀で再会した兄は、なんと極道になっていた!!
 和希と隆一の関係を知った清己の瞳に、暗い炎が燃え上がり…!?

【感想】
 愛する兄の為に十年もの間、愛してもいない男へと身体を開かねばならなかった和希…兄弟という“禁忌”でありながらも兄への立ちがたい恋慕。自らの浅ましい想いを兄にだけは知られたくないと思いながらも、他方で兄との縁を切りたくない…兄への想いを留められてない――相反する和希の、だんだんと抑えられなくなってゆく気持ちが胸に迫ってきました。
 基本的に三角関係や、恋人以外の相手との肉体関係と言うのは苦手なんですが、今回は話の展開上仕方ないと思えたので何とかOKでした。
 和希の視点で少しずつ自分の気持ちが制御出来なくなってゆく様子は読み応えがあり、小さい頃から母の居ない寂しさを補う様に弟を溺愛する兄と、そんな兄を慕う弟と言う設定はツボです。

  ただ、最後には色々な誤解や秘密を乗り越えた二人の甘い場面がもう少し読みたかったです。……隆一と和希の濡れ場にあんなにページを割くなら、そっちに使って欲しかった~。
 …と言う事で、この作品は是非とも続編が読みたいです!

評価【★★★★★☆☆】
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